
どうも、たっけ(@takeee814)です。
僕は、近い将来に多くの人に楽しんでもらえる映画やドラマを作りたい。と思っていてシナリオや小説を書いています。その成果物を見てもらいたくて、ブログでも発信していきます。
今回書いたのは、「ハンカチが結んだ恋。」です。
流行などに敏感で自分の人生を生き切れていない女性が純粋でまっすぐな人生を歩み続ける男性に惹かれる物語。あなたの人生と照らし合わせながら読んでくれると嬉しいです。
登場人物
高林リナ(23歳)
岩橋康太(23歳)
織田雄大(45歳)
野川聖子(45歳)
吉岡美咲(23歳)
高宮淳之介(23歳)
岩橋京子(43歳)
高校生男子
女子大生
高林リナ(23)の自分の部屋(夜)
リナの家は渋谷の松濤にある一軒家。
家の窓からリナは紺色のハンカチを握りしめ悲しい顔で満月を見ていた。
リナ「なぜ満月の夜はこんなに美しいんだろう。
このハンカチを持っていた人はとても素敵な人。
あの人のことが今でも忘れられない。
彼はいまどこで何をしているんだろう。
リナのことを覚えているだろうか。会いたい。」
三菱商事社内(午後3時)
岩橋康太(23)は資料を持ちながら、社内の長い廊下を歩いている。康太はふっと左を見た。
窓の外には快晴の空、そして綺麗に東京タワーが見える。康太は心の中で、
「よし、頑張ろう」
と自分の企画を初めて、上司に発表するために扉をノックする。同期の中で一番早く自分の企画を提案する。
リナ高校時代の教室の中
リナを含め周りの三人の友達全員が膝上10センチのスカートを履いている。マスカラ・アイラインどちらとも非常に濃い。
親友の吉岡美咲(17)が口を開く。
「今日、学校終わったらどうする?藤ヶ谷高校のイケメン軍団がサイゼ行くって噂聞いたんだけど。行く?」
全員が声を揃えて、
「絶対に行くーーー。」
全員、ものすごく嬉しそうな表情で次の授業を迎える。しっかりとみんな授業中は寝てしまっている。
神戸市の私立高校(朝)
岩橋康太(17)は高校時代誰よりも早く学校に向かっている。彼はバスケ部のキャプテンを務めており、朝練が始まる30分前に学校に着き職員室の前で勉強をするということが日課になっている。
毎朝、早慶を目指して机の上にはびっしりと蛍光ペン線が引かれている山川の日本史の教科書が開かれている。
康太「僕は、毎日必死に勉強してるんだ
これだけ勉強していれば絶対に受かるだろう。自分を信じ続けるしかない。」
高校の体育館
ボールの音がドンドンと響き続ける。
そこには2オン2をやっていてて、走りながら額から汗を大量に流してい康太の姿があった。
戦っているのは同じバスケ部で親友の高宮淳之助(17歳)だ。
淳之助は非常に身長が高くて、がっちりとしている。
身長は185センチで体重は80キロ。
それに比べて康太は178センチ60キロとほっそりとしている。
しかし、バスケに重要な俊敏生は康太の方が持っていて、勝つことが多い。そして、誰にも平等で優しく、チームを取りまとめることがうまいことから、去年からキャプテンに使命されている。
康太は淳之助にうまく背を向け、かわしてレジャンプしてレイアップシュートを決める。右のゴール板をうまく利用したシュート。
渋谷センター街のゲームセンター
リナと美咲は学校帰りに、お馴染みの機械でプリクラを撮りに行く。
美咲「この機会最強に盛れるんだよね。
リナの目とか2倍くらい大きくなってキモいけどね。笑
リナ「いやそれは、美咲の目がただ小さいからってひがんでるだけじゃん。」
美咲「ちょっとリナ。それはいいすぎてるんじゃない。笑 まあいいんだけどね。」
と言いながら、美咲はリナの腕を抱きしめた。
渋谷センター街入り口
ロウリーズファーム系女子大生2人が歩いている。
女子大生「ランチの時、みんなで大富豪したの超うけるよね。昼間からあんなに爆笑したのも久々だったわ。」
なんて、いかにも押しに弱そうな女子大生が話している。
渋谷センター街の真ん中
都内の高校生二人は、渋谷のセンター街の真ん中付近にあるカラオケ館の前に立っている。
ナンパしかひっかけることができそうな女の子を探している。
高校生「最近わかったんだけどさ、この場所が一番ナンパ成功することができるんだよ。」
と言って、あたりをじろじろと見渡している。
するとローリーズファーム系女子二人組が歩いてきたではないか。
すぐさま近くに歩み寄った。
高校生「どうも、渋谷の生田斗真です」
女子大生「えっ、やばいキモい。」
と一言告げて、無視されてそのまま歩きはじめた。
高校生「ちきしょう。なんだよあの女たち。すぐやれるかと思ったけど、全然だめだったじゃないか。」
続いて、リナと美咲が現れる。
リナと美咲はさきほど撮ったプリクラを見ながら楽しそうに歩いている。
高校生たちはその姿を見て、すぐさま駆け寄った。
高校生「どうも、渋谷の生田斗真です。」
リナ「えっ、何超面白い。全然似てないんだけど、その感じ好きだわ。笑」
高校生「全然似てないって言われたら、つらいんですけど。生田斗真がおすすめの緑の看板の穴場カフェあるんで行きません?」
リナは美咲の方に顔を向ける。
美咲「うーん、時間あるしちょっとくらいいっか。」
といって一緒にカフェへと向かっていった。そこは紛れもなくスターバックスである。
病院の終末治療室(昼)
康太は、岩橋京子の病室のベットの横に座っている。
京子は康太が小さいころ、夫と離婚していて、一人で康太を育ててきた。しかし、2年前乳がんと診断された。
その時にはすでに、骨・肺にまで転移してしまっていた。
医者には余命2年と告げられている。
康太「母さん、明日県大会の試合なんだ。頑張ってくるよ。かあさんも頑張ってくれよな。
岩橋京子(43歳)「康太、明日試合なの知ってたわよ。あなたに渡したしものがあるの。」
と手渡してくれたのが、バーバリーの紺色のハンカチだ。ハンカチには”康太がんばれ”と手縫いでの刺繍が入っている。
康太「母さんありがとう….」
県大会会場
観客の声援が静まり返っている。そこには涙を浮かべ呆然として立っている康太がいる。
康太は紺色のハンカチで自らの涙を拭いた。
康太と淳之助は二人で引っ張って県大会優勝を誓い合っていた。
しかし、無念にもベスト4という結果で大会は幕を閉じる。
それでも去年は県大会にも出場できずに、市の大会で止まるレベルのチーム。
今年県大会にも出場し、ベスト4まで勝ち残ることができたのは、紛れもなく康太の努力のおかげである。
新宿歌舞伎町(深夜)
リナは高校を卒業した後、少しアパレルショップで働いていたが、給料が割にあっていないという理由ですぐに辞める。
リナはブランドものに目がなく、お金を稼げる仕事を探していた。
渋谷の街を歩いていると、たまたまスカウトされたのが、風俗の仕事。
リナ「自分はそんなに、どっぷりはまらないから。」
と思って、始める。
ニュースプリング新宿店内
店内は6つの個室に分かれている。それぞれ花の名前がついている。
今日は、リナの初出勤の日。ユリの部屋の中でリナの顔はこわばっていた。
リナ「リナは、男性経験は他の人に比べたら多いかもしれないけれど、全く知らない人と体の関係を持つことって怖い」
と内心思っている。
ニュースプリング受付
白髪交じりのハゲ散らかしているサラリーマンの男がお店に入ってきた。
受付の男「いらっしゃいませ」と告げる。
そして、ユリの部屋へと案内する。
ユリの部屋
リナは、ハゲ散らかしたサラリーマンが入ってきた瞬間。
リナ「死にてえ。確かにお金はもらって、働いているけど、高額なお金を払ってもらって、そのかわりに自分が体を使って奉仕する。こういうことを求めてたんだっけリナ。」
と自問自答。
しかし、混じわりの時間は逃れられない。
ハゲ散らかしたサラリーマンはにやにやした表情でその時を待っている。
サラリーマン「はじめようよ」
リナ「待ってね」
とむすっとした表情で答える。
リナはハゲ散らかしたサラリーマンのズボンを自らの手で降ろし、彼の股間に手を当てそ後、パンツを下ろす。リナは口の中にハゲ散らかしたサラリーマンのものを咥える。
ニュースプリング店の前
非常に満足げな顔で、ハゲ散らかしたサラリーマンが帰っている。
ユリの部屋
リナはとても虚しい気持ちになっていた。
リナ「私の人生ってこんなことをするため に、生まれてきたんだっけ。何やっているんだろう。」
はじめて、自分の人生について考えるきっかけとなった。
ユリの部屋
男のパンツを下ろして、リナがそっと手をやる。男性の口元はにやける。
歌舞伎町旧コマ劇場前(2年後深夜)
リナはお店が終わって、旧コマ劇場前を歩いている。
目の前を歩いていた、40代の女性が倒れる。
歌舞伎町鳥貴族(深夜)
康太は慶應義塾大学の友達と飲んでいる。そして、お店を出て、解散する。
すると、目の前に40代の女性が倒れる姿を確認する。
康太はすぐさまその女性のもとにかけつける。
持っている紺色のハンカチで女性の汗をふきとりながら、応急処置を始める。
周りの人に救急車を呼んでもらうように告げる。
5分後、救急車がたどり着く。その間もずっと康太は応急処置を続けていた。そして、救急車には康太と倒れていた女性が乗る。
紺色のハンカチが道路に落ちたまま。
リナはすかさず拾った。
リナ「なぜあの男性は、こんなにも正義感がつよいんだろう。めちゃくちゃかっこよかった。見た目も生田斗真にすごく似ていて、もう何から何までパーフェクト。」
そう心の中で、思った瞬間完全にリナは恋に落ちていた。でも、どこのだれかもわからない。
わかっていることは、紺色のハンカチを落としたのは彼だということ。
あなたにもう一度合わせて神様。
三菱商事社内食堂。
康太は2年目のエース社員となっている。一人でもくもくと資料を読み込みながら、豚の生姜焼き定食を食べている。白ご飯は元から半分しか入っていない。
今日の夜は淳之助と久々に会う。
お気に入りの恵比寿のバーに行くことを決めていた。
恵比寿のバー(夜)
リナはいつもと気分を入れ替えるべく、恵比寿の街へと出かける。美咲とお店で待ち合わせしている。
恵比寿神社近くの6坪ほどしかない周りはほとんど見えない暗いカウンターバーに入る。
織田雄大(45歳)「お姉さんこんばんわ。予約してくれていたリナさんかな?」
リナ「はいそうです。後一人はもうちょっとしたらくるはずです。」
恵比寿駅西口(夜)
康太は少し早めに恵比寿に着いたので、先にお店に行くことにする。
カウンターバー店内
雄大「いらっしゃいませ。左端の席に座ってください。」
康太は左端の席に腰をかける。
カウンターバー店内(30分後)
美咲が来ないとリナは非常に焦っている。
リナ「こんなバーに一人にさせるなんて、美咲ひどいよ。」
と小声で呟いた。
雄大「ちょっと、左端のお兄さん。何やら僕の前のお姉さんが寂しがってるみたいなんで、相手をしてあげてくれませんか?」
康太「僕も待ち合わせの相手が、まだこなくって。僕でよければ相手させていただますよ。」
リナ「マスター。私そんなこと頼んでないですよー。」
と言いながら、近づいてくる男性の顔を見る。
リナはすぐさまあの時、紺色のハンカチを落とした男性であることに気づく。
しかし、リナは緊張のあまりそのことを正直に話すことはできない。
そして、リナが持ったチェイサーが滑り下に落としてしまう。
次の瞬間悪知恵が働く。
リナ「そうだ。こぼした水をあのハンカチで拭こう。
そうしたら気づいてくれるだろう。
リナは紺色のハンカチをカバンの中から取り出した。
次の瞬間。
康太「えっ、なんで君が?」康太が実はずっと探していたハンカチ。母との幼少期の思い出がすべて蘇る。
リナ「実は、3年前あなたが歌舞伎町で人を助けていた場にリナもいたの。その姿がとてもかっこよくってあなたに恋をした。その時に拾ったのが、このハンカチだった。あなたにもう一度会えることを信じて、私は大切に持ち続けていた。まさかこんなところで再会できるなんて。
康太「本当にありがとう。大切に持ち続けてくれていて嬉しい。」
恵比寿のバーの外
二人は店内で、時間を忘れるほど話をして、店の外に一緒に出た。これから彼らの恋が始まることは間違いないだろう。
そこにふと京子が現れた。「私はリナさんが康太の最愛の相手だとわかっていました」と一言告げ消えた。
空は、満月・輝く星でいっぱい。
コメントを残す